1.1 イグナチオ・ロヨラの道(Camino Ignaciano)へ向けて
2016年9月にバスクの道(Camino Vasco del Interior)を歩きましたが、世界遺産になっているアドリアントンネル(Túnel de San Adrían)付近のバスクの山々は美しい白い岩壁の独特な山塊で魅了され、又いつかこの山々を歩きたいと考えていました。友人がサン・セバスティアン(San Sebasthian)の在住でアランサス(Arantzazu)の修道院やロヨラ大聖堂(Catedoral de Loyola)へドライブで案内して頂いた際にイグナチオ・ロヨラの道(Camino Ignaciano)を知りました。
この巡礼路はイグナチオ・ロヨラがロヨラ(Loyola)からマンレサ(Manresa)へ向けて巡礼をした事からマンレサ(Manresa)へ向かうルートが順方向ですが、友人との都合で逆ルートのマンレサ(Manresa)からロヨラ(Loyola)へ向かう逆ルートで歩きました。
1.2 歩いた行程と宿泊先
2019年10月1日にマンレサ(Manresa)からスタートして10月27日にロヨラ(Loyola)へ到着しました。歩いた行程(Etapa)と宿泊先について下記に示します。
今回は30Km以上を歩く区間が多くバスやタクシー等を利用しました。下記の行程実績の距離は実際に歩いた距離です。(区間距離と乗車した区間はそれぞれのメモを参照してください。)
2.1 マンレサ(Manresa)からモンセラット(Montserrat)
2019年10月1日(火) 晴れ 24.6Km
Manresa (Albergue Del Carme)(07:30) ー Castellegali (09:20)
ー Sant Cristófol(13:40)ー San Benet(14:00)ー Mantsrrat(14:30)
出発前日の9月30日に昨年と同様のメンバー(Mikel,Javier)がマンレサ(Manresa)のAlbergueへ集合し食事をしながら全体のスケジュール等を相談しました。昨日の午後にイグナチオ・ロヨラの洞窟を見たかったのですが残念ながら月曜日の為閉館でした。
アルベルゲで朝食を食べて久々の長期巡礼に出発します。Javierさんは昨年よりだいぶ体調が回復したとの事ですが大事を取って今日の行程は歩かず電車で先にモンセラット(Montserrat)へ行くことになりました。
石のローマ橋を渡って振り返ると高台にBasilica of Santa Mariaが聳えています。やや坂道を登って国旗が掲揚されているTorre de Santa Caterinaの下を通って農道を下ります。
約2時間程度でCastellegaliに着きBarで休憩しました。巡礼路は次第に登り坂になりやがて前方にモンセラットの特異な岩峰が見えてきました。Sant Cristófolの村の入り口を見送るとモンセラットの山を見渡すモニュメントのある場所へ着きました。道路(BV-1122)に出て暫く歩きましたがルートの情報では直接にMonastir Santa Cecillaへ登る道があるはずが分岐が分からず、そのまま道路(BP-1122)を登ることになりました。
やがて上方に明日に歩く道路(BP-1103)が見えSan Benet修道院へ着きました。この付近から登りの傾斜もきつくモンセラット(Montserrat)の観光客用駐車場を過ぎてやっと修道院へ到着しました。
ここは2015年8月末にカタルーニャの道(Camino Catalán)を歩いた際に来ましたが、以前のアルベルゲは新たな建物に移動して観光客様に利用する多くの部屋のある素晴らしい設備に替わっていました。
先に着いていたJavierさんと3人で夕食はレストランで巡礼者用メニューを食べました。
宿泊先:Albergue Abat Oliba (€12.0-)
*この行程の注意事項、コメント
① モンセラットまでのルートには多くありませんが赤い矢印(逆方向ですが)とハイキングルートの道標もありSant Cristofolの村までは問題はありませんでした。しかしその先でBV-1122から直接にSanta Cecillia de Montserratに登る分岐点が不明でした。(GPSトラックを持参していましたので分岐と思われる個所で確認しましたが分岐と思われる個所に道標が見当たりませんでした。)
そのまま道路歩きMonistrol de Montserratからの道路(BP-1121)に交差してそのままMontserrat修道院へ向かいました。
② モンセラット修道院のAlbergueは巡礼者用に2部屋確保されています。夕食はレストランで巡礼者用のメニューを食べることが出来ます。
Basilica of Santa Maria | Alberuge Del Carmeの前で |
Castellegaliの村 | Montserratの岩峰を望む |
San Benet修道院の手前 | モンセラット修道院広場 |
2.2 モンセラット(Montserrat)からイグアラダ(Igualada)へ
2019年10月2日(水) 晴れ 26.3Km
Montserrat (08:50)― Ermita Santa Cecilla(9:20)ー Tunel(09:40)
ー Sant Pau de la Guardia (10:30)ー Castelloli(12:30) ― Igualada(15:40)
朝8:00から聖堂でMisa(Vesperas)があるとの事でそれに出てから出発しました。林間の道から舗装道路(BP-1103)へ降りると昨日に登ってきたマンレサ(Manresa)方面が見渡せて素晴らしい景観でした。
Ermita Santa Cecillaで道標を確認すると昨日に見つからなかった直接に登ってくるルートが記載されていました。トンネルを過ぎて道路を離れSanta Pau de la Guardiaへ着くとCasa Ruralがあったので休憩してコーヒーを飲みました。ここから単調な下り道で高速道路を渡ってから工業団地を通りIgualadaまでの長い道を歩きました。Alberugeは以前と替わらず高齢者施設(Residencia)で料金を支払ってカギを貰いAlbergueへ入ると自転車の巡礼者が先に着いていましたので夕食は一緒に食べることになりました。
宿泊先:Albergue de Igualada €10.0-
*この行程の注意事項、コメント
① Camino Catalán及びCamino Ignacianoの両方の道標があり問題はありません。
② Alberugeは5分程離れた所にあるResidència Pare Vilaseca(avinguda Gaudí, 26)で料金を支払いカギとシーツを受け取って利用します。
Ermita Santa Cecilla | Montserratの山を振り返る |
高速道路(A2)を渡る | Albergue Igaladaの入り口 |
2.3 イグアラダ(Igualada)からセルベラ(Cervera)へ
2019年10月3日(木) 晴れ 16.0Km (38.6Km) 32,213歩
Igualada(08:20)= (バス)= La Panadella(8:45)ー Pallarols(09:40)
ー Vergos(11:15)- Cevera(13:20)
この区間は距離が38Kmあり以前に歩いた際にはラ・パナデリャ(La Panadella)までとして2区間で歩きましたが今回は日程の関連もありLa Panadellaまでバスを利用してセベラ(Cevera)までの区間を歩くことにしました。La Panadellaでバスを下車すると以前に宿泊したレストランを併設しているホスタルの前でしたので、朝食を食べてから出発しました。
収穫を終えた畑の農道を歩いて1時間ほどでパリャロルス(Pallarols)の教会(Sant Jaume de Pallorols)に着きました。教会前に案内版があり見ると11世紀に建設されたロマネスク様式でその後にゴシック様式に改修された様です。
再び静かな農道を歩いていくと道路脇に飛行機が数機おかれて数人で手入れをしていました。ほとんどスクラップ状態でどの様に運んできたのか興味があります。やがて道路(N-Ⅱ)に出てるとGPSルートでは道路を横断して高速道路(A-2)沿いの道を歩くようになっていますが、交通量も多くないのでそのまま道路(N-2)を歩いてセルベラ(Cervera)の大学前の広場へ登りました。
CerveraにはAlbergueがあるとの事でAlbergueの場所まで行きましたが現在は閉鎖されているとの旨がドアに記載されていて代わりのホスタルの案内がありました。大学の前の広場へ戻りHostal Univercidadへ泊まる事になりました。Cerveraは人口9,000人程度の街で18世紀に大学が建設されましたが現在は旧市街の中心部の通りは多くの商店が閉鎖され寂しい街の雰囲気です。通りを抜けると14世紀の教会(Iglesia de Santa María de Cervera)があります。
宿泊先:Hostal Univercidad
*この行程の注意事項、コメント
① この区間はラ・パナデリャ(La Panadella)までの22.6Kmで宿泊し、翌日はタレガ(Tarrega)までの33kmを歩いても良いと思います。
② 途中の区間には標識などもありLa Panadellaからアップダウンもあまり無く問題はありません。
Sant Jaume de Pallorols | 畑の中の飛行機 |
セルベラ(Cervera)へ向かう | セルベラ(Cervera)の大学前広場 |
2.4 セルベラ(Cervera)からカステジョノウ・デ・セアナ(Castellnou de Seana)へ
2018年10月4日(金) 晴れ 22.Km (33.7Km) 28,399歩
Cervera (07:45) ー El Talladell(09:10)ー Tarrega(10:50)
ー Anglesola(12:20) =(タクシー)= Castellonou de Seana(13:15)
Hostalの前のBarで朝食を食べ街から坂道を下ってErmita Sta.Magdarenaの角で農道に入ります。このErmitaは残念ながら保存も悪く崩壊寸前になっています。農道へ入ると養魚場もあり単調な道が続きます。途中に街路樹もないので以前に午後の時間に歩いた際は暑さに苦労したことを思い出しました。
道標はCamino Catalánの黄色い矢印とCamino Ignacianoの赤い矢印が対象になっています。途中のEl Talladellの村は坂の上にあり村への入り口から1時間程度でタラガ(Tarrega)の街へ入りました。この町はカタルーニャの道(Camino Catalán)のサン・ファン・デ・ラ・ペーニャ(San Juan de la Peña)修道院経由の道の分岐になる街で広場に分岐の道標を見てOfficina de Turismoでスタンプを貰い、街の中心部にある教会(Iglesia de Santa María del Alba de Tarrega)の広場のBarで休憩しました。
ここからベルドゥ(Verdu)経由のルートとレリダ(Lleida)直接に向かうルートがありますが、前日にJavierさんがアングラソーラ(Anglesola)の村にPenciónを予約したとの事で休憩後にAnglesolaへ向かいました。アングラソーラ(Anglesola)の街へ着いて宿の場所を尋ねると該当のPenciónは約20Km先のパラウ・デ・アングラソーラ(El Palau d'Anglesola)の間違いであることが分かりました。この街には宿泊施設も無く食事をしながら相談して今日はAlbergueがあるカステジョノウ・デ・セアナ(Castellnou de Seana)までタクシーで移動する事にしました。
Albergueは村のグランド脇にある6名用の2段ベットが置かれた小さな部屋でしたが夕方には村の人々がグランドでボーリングの様な杭を投げるゲームをしていました。
宿泊先:Pabellón municipal (Castellnou de Seana)
*この行程の注意事項、コメント
① タラガ(Tarrega)からベルプイグ(Bellpuig)間のルートはアングラソーラ(Anglesola)経由とベルドゥ(Verdu)経由の2ルートがありますが最近では アングラソーラ(Anglesola)経由が一般的な様です。但し、途中に適当な宿泊施設はありません。
Castellnou de SeanaのAlberugeは"Bar Moderno"で料金を支払い、カギを受け取って利用します。
② 途中の区間に標識は要所にありアップダウンもあまり無く問題はありません。
Tarregaへの農道 | Iglesia de Santa María del Alba de Tarrega |
Anglesolaの広場 | Castellonou de Seana |
2.5 カステジョノウ・デ・セアナ(Castellnou de Seana)から
パラウ・デ・アングラソーラ(El Palau d'Anglesola)へ
2019年10月5日(土) 晴れ 8.0Km 19,517歩
Castellnou de Seana(8:15) ー El Palau d'Anglesola(10:30)
昨日にカステジョノウ・デ・セアナ(Castellnou de Seana)まで来てしまい今日の予約先パラウ・デ・アングラソーラ(El Palau d'Anglesola)のPenciónまで8Kmしかありませので今日は早いですが休養を兼ねてゆっくりする事にしました。リンゴ畑が多く丁度収穫をしている畑の農道を約2時間程度歩き、Penciónに到着しましたが親切にも部屋を開けて頂き、荷物を降ろして公園で昼食都として午後は村の中をぶらぶらと散歩で過ごしました。
宿泊先: Pención Antoni
*この行程の注意事項、コメント
① この区間も特に問題はありません。
Castellnou de Seana | Verdu経由ルートの案内 |
リンゴ畑を歩く | El Palau d'Angresolaの入り口 |
2.6 エル・パラウ・デ・アングレソーラ(El Palau d'Anglesola)からレリダ(Lleida)へ
2019年10月6日(日) 晴れ 24.6Km 40,642歩
El Palau d'Anglesola(07:40)ー Bell-lloc d'Urgell(09:15) ー Lleida(13:30)
今日はレイダ(Lleida)迄の約25kmあるのでまだ暗い時間にランプを着けて出発しました。朝日が登って来る農道を歩き始めると農家の壁面に巡礼者のモチーフが描かれていました。高速道路(A2)に沿った巡礼路になり陸橋を渡ると運河の水を引いた別荘の様な素晴らしい建物もありました。
ベル・ロック・ドゥルジェル(Bell-lloc d'Urgell)の街にはいると新しい洒落たBarがありコーヒーで休憩しました。再び歩き始めると沼地が現れ釣り人が何人かいるのが見られ、また高速道路(A2)を渡るとセグレ河(Rio Segre)の川沿いの道になりやがて遠方にレイダ(Lieda)の街が見え始めました。
レイダ(Lleida)の街の入り口からは河原の遊歩道を歩いていくと市街の高台に旧大聖堂(Seu Vella)が聳えています。セグレ河にかかる橋を渡って旧市街に入ると賑やかな商店街の通りを歩くとレイダ新大聖堂(Seu Nova)がありました。レイダ(Lleida)はカタルーニャ州でも古い都市でレイダ県の首都になっています。現在人口は約14万人でかつての名称はレリダ(Lérida)であったとの事で現在では3月のフォークフェスティバル及び11月のジャズフェスティバルが有名です。通りを抜けてカタルーニャ通りを過ぎるとすぐにAlbergue Juvenir(Residencia de Estudiantes Santo San Anastasi )があり今日はここへ泊まる事にしました。
宿泊先: Residencia de Estudiantes Santo San Anastasi
*この行程の注意事項、コメント
① この区間ではベル・ロック・ドゥルジェル(Bell-lloc d'Urgell)以外に以外にBar等はありません。
② この区間も標識も適宜ありアップダウンすくなく問題はありません。
農家の壁画 | 運河沿いの家 |
Bell-lloc d'Urgell | Lleida旧大聖堂(Seu Vella) |
Lleida旧市街の通り | Residencia Santo San Anastasi |
2.7 レリダ(Lleida)からフラガ(Fraga)へ
2019年10月7日(月) 晴れ 19.3Km (33.0Km) 35,044歩
Lieida(08:00) =(バス)= Alcarrás(08:30) ー Cami Real(09:45)
ー Poligono Industrial(12:50)- Fraga(14:10)
今日のフラガ(Fraga)までは約33Kmあるので途中までのバスを探しましたがアルカラス(Alcarrás)まで行けることが分かり朝8:00にLieidaのバスターミナルから出発しました。Alcarrásに着いて早速歩き始めると最初はすがすがしい朝の農道を歩き始めることが出来ました。やがて国道(N-Ⅱ)沿いの道に出て高速道路(A-2)へ入る道路を渡ってしばらくするとホスタルを兼ねたレストラン(Hostal Catarunya i Aragon)がありコーヒーを飲んで休みました。
再び暫く道路沿いを歩きCami Realの道へ入ってリンゴ畑を見下ろす坂を登りました。坂を登ったところで久しぶりに前方から巡礼者が来て話しかけるとロヨラ(Loyola)からマンレサ(Manresa)へ向かっているとの事でした。再び高速道路沿いに降りるとレストランがありここで昼食とする事にしました。
巡礼路は工業団地(Poligono industrial)の中を通り過ぎて農道へ入ると運河(Canal de Aragon)を渡ります。やや道は登り坂になりやがて眼下にフラガ(Fraga)の街が見えてきました。
街へ降り市役所(Ayuntamiento)に立ち寄ってAlbergueを尋ねると既に閉鎖されているが教会でチケットを貰うとHostal(Hostal Trebol)で一泊無料で宿泊できるとの事です。早速に教会(Igrsia de San Pedro)へ行きましたが不在でしたので先にHostalへ行って荷物を降ろし、夕方に再び教会へ行ってチケットを貰いました。街は週末のエル・ピラールの聖母祭(Fiesta de Piral)の準備が進められていました。
宿泊先: Hostal Trebol
*この行程の注意事項、コメント
① 工業団地の付近が道標も無く巡礼路は不明ですが工業団地を抜けて一般道へ出るとやや坂道を上る所に巡礼路の標識があり暫く登っていくと運河(Canal de Aragon)に出ます。
② ガイドブック等ではフラガ(Fraga)にAlbrgue de acogida municipalが記載されていますが現在は閉鎖されていました。高台にある教会(Igresia San Pedro)でクレデンシャルのスタンプを貰いHostalのチケットを(一泊分)を貰えます。 また、やや市内から離れてはいますがキャンピングサイトがあります。
Alcarrás付近の巡礼路 | 高速道路(A-2)沿いを歩く |
Cami Real付近のリンゴ畑 | Furagaへ下る |
2.8 フラガ(Fraga)からカンダスノス(Candasnos)へ
2019年10月8日(火) 晴れ 26.8Km 42,390歩
Fraga(07:30) ー Monegros台地(09:05)ー Gasorinera(11:00)― Candasnos(14:45)
今日の行程はカンダスノス(Candasnos)迄ですがCandasnosには宿泊施設が無いとの事でバスでフラガ(Fraga)へ戻ることにしました。距離も約26Kmあるので早めに出発しましたが街を出るといきなり約270mの登りになります。それ程の急こう配ではない非舗装の道路を登っていくと朝日も出てFragaの街の方向が見渡せ高台には石造りの見晴小屋の様な建物もあります。約1時間半程度でテレビや携帯電話のアンテナのある台地の平原に出ました。この台地はモネグロス(Monegros)と呼ばれサラゴサとウエスカの州内に広がっています。この地域は慢性的な干ばつの傾向があり、多くは荒れ地で構成された自然地域になっています。見渡す限りの平原でマドリードの道(Camino Madrid)のメセタを思い出しました。
平原に出るとFragaから登ってきた国道(N-Ⅱ)が巡礼路に並行して車が走っていますが巡礼路から距離もあるので車の流れを見ながら淡々と歩きました。途中には木々も無く夏シーズンは大変と思います。平原を1時間半程度歩くとガソリンスタンドがありレストランも併設されているので立ち寄って休憩をしました。
再び平原を歩き国道を渡って約2時間程度でカンダスノス(Candasnos)の村に着きました。村の入り口にある教会(La parroquial de la Asunción)は13世紀に建設されたロマネスク様式でこの小さな村には不釣り合いな立派な建物です。教会前のバス停で帰りのバス時刻表を確認して村はずれのレストランで食事をして帰りは約40分でFragaへ戻りました。
宿泊先:Hostal Trebol
*この行程の注意事項、コメント
① カンダスノス(Candasnos)には宿泊設備が無く、次の村のペニャルバ(Peñalba)にはCasa Ruralがありますがカンダスノス(Candasnos)からさらに約10Km先になります。
② フラガ(Fraga)から約270mの標高差を登りますが傾斜が緩いので問題はありません。その後は一本道で迷うことはありません。中間点のガソリンスタンドでは休憩・食事が出来ます。
Fragaから台地へ登る | 台地からの遠望 |
Monegrosを歩く | Candasnosの教会 |
Leida-Zaragozaの時刻表 |
2.9 カンダスノス(Candasnos)からブハラロス(Bujaraloz)へ
2018年10月9日(水) 晴れ 21.0.Km 35,783歩
Fraga (08:45) =(バス)= Candasnos(09:20)ー Peñalba(11:40)
ー Bujaraloz(15:15)
Fragaから昨日にバスで戻ったCandasnosまでバスで戻り巡礼を再開しました。村を出ると国道(N-Ⅱ)沿いの農道に入りますが、この付近からまたトウモロコシ畑になりました。巡礼路は坂を下る道に入りますが道が不鮮明になり泥濘になってきたので上部に並行している国道(N-Ⅱ)に上がって暫く道路を下りました。
さらに坂を下っていくとペリコプターの基地が見られペニャルバ(Peñalba)の村へ向かいます。
Peñalbaの村の入り口には河原が整備された川も流れて瀟洒な村の雰囲気です。村の教会の脇にレストランを併設したCasa Ruralがあり暫く休憩をしました。村からすぐに道はやや登り坂になり、登りきると前日とは一転してやや起伏のある農耕地が多い道になりました。午後になって日差しも強く遮るものがない農道はさすがに暑く途中の農家の倉庫脇で暫く休憩をしました。
巡礼路は国道(N-Ⅱ)へ合流してブハラロス(Bujaraloz)の教会(Ermita de la Misericordia)の前に着きました。この村にもAlbergueは無く国道沿いのHostal泊まりになりました。
宿泊先: Hostal El Español
*この行程の注意事項、コメント
① Peñalbaへ下る道が途中から不鮮明で泥濘があるので国道(N-Ⅱ)を歩いて下る事を勧めます。
② Hostal El Españolは24時間営業のレストランが併設され宿泊は巡礼者割引がありました。
Peñalbaへの農道 | Peñalbaの村 |
起伏のある荒野 | Bujaralosの教会(Ermita) |
2.10 ブハラロス(Bujaraloz)からベンタ・デ・サンタ・ルシア(Venta de Santa Lucia)へ
2019年10月10日(木) 晴れ 21.3Km 31,953歩
Bujaraloz (07:30) ー Elmita San Jorge(08:40)ー Gasolinera(09:20)
ー Venta de Santa Lucia(11:30) =(バス)= Bujaralos(16:00)
今日の行程のベンタ・デ・サンタ・ルシア(Venta de Santa Lucia)も宿泊設備は無いとの事で一昨日から利用しているバスでBujaralosへ戻る事になり朝7:30に簡単な荷物を持って出発しました。村を出ると巡礼路はまた荒野の一本道で周囲に畑なども見当たりません。暫く歩くとやや高台に小さな教会(Elmita San Jorge)がありました。比較的新しい建物なので改装されたと思われます。
やがて耕作地も現れ収穫用と思われる円形の建物が見えガソリンスタンドへ着きましたので暫く休憩をしました。再び荒野の巡礼路を歩き国道(N-Ⅱ)に出るとレストランがあり、ここがVenta de Santa Luciaでしたが周囲には村も見当たりません。昼食は13:30からでしたのでコーヒーを飲んでから近くをぶらぶらして昼食後にレストラン前でバスを待ち、15:39のバスでBujaralozへ戻りました。
宿泊先: Hostal El Español
*この行程の注意事項、コメント
① Venta de Santa Luciaには道路脇にレストランが1軒あるのみで村などはありません。宿泊は約18Km先のピーニャ・デ・エブロ(Piña de Ebro)となります。
② Venta de Santa Luciaのレストラン前にはバス停のサインポスト(停留所)は見当たりません。予定時刻に道路脇でバスを待つ事になります。運行状況などレストランで聞かれた方良いかと思います。
③ 途中の区間に標識は殆ど見当たりませんが一本道で問題はありません。Bujaralosから約10Kmにガソリンスタンドがあり休憩出来ます。
Elmita San Jorge | 荒野の巡礼路 |
円形の収穫小屋 | Venta de Santa Luciaのレストラン |
2.11 ベンタ・デ・サンタ・ルシア(Venta de Santa Lucia)から
フエンテス・デ・エブロ(Fuentes de Ebro)へ
2019年10月11日(金) 晴れ 16.0Km(29.6Km) 25,090歩
Bujaraloz (09:20) =(バス)= Empalme de Pina(09:50)ー Piña de Ebro(11:10)
ー Renfe 線路(12:50) ー Fuentes de Ebro(13:50)
今日は昨日のVenta de Santa Luciaから歩く事になりますがバスは国道(N-Ⅱ)の約10Km先の工業団地のバス停(Empalme de Pina)も停車する事が分かりました。そこからピーニャ・デ・エブロ(Piña de Ebro)へ道路(A-1107)を歩けば巡礼路に合流するので Empalme de Pinaで9:50にバスを下車しました。下車した場所は道路(A-1107)の交差点脇で歩き始めると15分程度で巡礼路の標識がありました。
Piña de Ebroの街は中心部を通らず街を抜けるとエブロ河(Rio Ebro)沿いの公園があり橋を渡って直ぐに川沿いのコースと道路沿いのルートがありますので川沿いの道を歩くことにしました。
エブロ河は水量も多く昨日までの荒野と異なりやはり水辺は美しい景観が楽します。暫く川沿いの土手を歩きましたが巡礼路の標識は無く途中から畑へ降りて道路沿いの道へ戻りました。道路の手前でRenfeの線路沿いを歩き陸橋の箇所で線路を横断してフエンテス・デ・エブロ(Fuentes de Ebro)の街へ向かいました。 今日もAlbergueが無いので国道(N-232)沿いのホスタル泊まりです。
宿泊先: Hostal Elena
*この行程の注意事項、コメント
① Venta de Santa LuciaからFuentes de Ebroまでは約29Kmありますが巡礼路は迂回して工業団地(Poligono Industrial Los Reyales)の南側を通るので Empalme de Pinaでバスを下車すれば容易に合流出来ます。(バス時刻表はCandasnosの項にありますが、下車地についてはバスの運転手に確認が必要です。)
② Piña de Ebroには宿泊設備とレストラン等があります。
③ Piña de Ebroでエブロ河を渡ると道路沿いの道と川沿いのルートがありますが川沿いの道はハイキングルートの標識のみでFuentes de Ebroへ向かう分岐箇所が不明でした。
Piña de Ebroへ向かう | エブロ河に架かる橋 |
川沿いの巡礼路 | Fuentes de EbroのHostal |
2.12 フエンテス・デ・エブロ(Fuentes de Ebro)からサラゴサ(Zaragoza)へ
2019年10月12日(土) 晴れ 8.0Km(30.2Km)
Fuentes de Ebro (08:30) =(バス)= Zaragoza =(バス)= Cartuja Baja(09:30)
ー Zaragoza(11:50)
サラゴサ(Zaragoza)は今日、エル・ピラールの聖母祭(Fiesta de Piral)です。この祭りはアラゴン州で最も重要なお祭りで国内は祝日になっています。この巡礼の計画を立てた際に特に意識はありませんでしたが計画の途中で気が付き友人が早めに宿を確保してくれました。
この祭りは布教中の聖ヤコブに由来する伝説で、彼が弟子の何人かとエブロ(Ebro)川の岸によって祈る間、聖母マリアが天使を連れて柱の上に出現すると言う奇蹟が起こりました。目前の柱に聖母マリアが現れる奇跡が起きたことから柱があった所に建設された大聖堂に奉られた「ピラールの聖母像」に由来しています。
スペインの守護神としての聖母ピラールは非常に重要で全世界で崇められています。
折角なので朝からお祭りも見たいのですがすが明日は休養日としているので今日は少しでも歩きたいと考え、途中のブルゴ・デ・エブロ(Burgo de Ebro)から歩くことを考えてバスを待ちましたが地元の方に今日は休日なのでバスはBurgo de Ebroに停車しないと言われました。 そこで直接Zaragozaまで行って市内バスでカルトゥーハ・バハ(Cartuja Baja)へ戻って歩く事になりました。
Cartuja Bajaの住宅街でバスを下りエブロ河沿いの自然歩道を歩きますが、Zaragoza市民の憩いの自然歩道になっているようで道は整備され多くの人が自転車や散歩、ランニングでにぎわっていました。市内に近くなると河原は公園になっています。Zaragozaの大聖堂(Basílica de Nuestra Señora del Pilar de Zaragoza)の街路に着くと多くの人々が民族衣装を着て花かごを持って行列して大聖堂前の広場へ向かっています。大聖堂前に着くと多くの人々で歩けないくらいで広場に花束を積み上げていました。
観光案内所でクレデンシャルのスタンプを貰い、この巡礼路の中間地点まで来た乾杯をしました。
宿泊先: Hostal El Descanso
*この行程の注意事項、コメント
① Cartuja Bajaからエブロ河沿いの自然歩道(Camino Natural)は静かで歩きやすく大聖堂まで続いていますので国道(N-232)沿いを歩くよりもお勧めです。ハイキングルートとCamino Ignasianoの標識がありました。
② ZaragozaにはAlbergue Juvenirがあります。
自然歩道(Camino Natural) | 大聖堂を望む |
Basílica de Nuestra Señora del Pilar | Puente de Piedra |
献花式の行列 | 献花式の行列(2) |
2.13 サラゴサ(Zaragoza)
2019年10月13日(日) 晴れ
今日はzaragozaで休養日としました。大聖堂前の広場へ行ってみると花のピラミッドが出来上がって多くの観光客が写真撮影をしていました。昨日に入れなかった聖堂内は素晴らしく広く、ピラールの聖母像の祭壇は見事に飾り付けがされていました。
午前中はゴヤの生家がアラゴン州である事からゴヤ美術館が大聖堂の近くにあり友人と見学をしました。広場に戻ると今日は果物かごを持った人々の行列が始まっており午後まで行列が続いていました。夜は河原で花火が打ち上げられ2日間の聖母ピラールの祭りが終了しました。
宿泊先: Hostal El Descanso
積みあがった花束 | 聖母ピラール祭壇 |
大聖堂の屋根 | 果物の献呈行列 |
"Camino Ignasiano その2"へ続く
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